正しい換気とは

新型コロナウィルスの感染経路は「接触感染」と「飛沫感染」です。「接触感染」の対策は以前のブログにてお伝えしましたので、今回は飛沫感染対策についてお伝えしていきます。

コロナウィルスの流行に伴い歯科医院の危険性がメディアで取り上げられる中、何が危険なのでしょうか?スバリ、歯を削るタービンや歯石を取る超音波器具からのエアロゾル(水飛沫)が危険なのです。発生したエアロゾルにウィルスが含まれていた場合、空中で最長3時間浮遊します。これを吸い込むと飛沫感染が起きます。

それでは誰が一番危険にさらされるのでしょうか?発生するエアロゾルは患者様ご自身のものなので、それを自身で吸い込んでも感染は起こりません。この場合は、処置している歯科医療者が最も危険にさらされるのです。もちろん、治療後の診療室の消毒が不十分であればエアロゾルが残留し次の患者様に危険が及ぶので、そこは抜かりありません、ブログ「防護服はしないの?」「最強マスク(N95)」をご覧ください。

写真:超音波器具から発生するエアロゾル(ホワイト歯科 撮影)

最初の対策はエアロゾルの発生させない!これにつきます。タービンではなく5倍速コントラという水が飛び散りにくい器具で虫歯を削る。超音波器具ではなく手用器具で歯石を取る。このような工夫で極力エアロゾルが発生しないよう配慮します。しかし、どうしてもエアロゾルが発生する状況であれば大口径の口腔外バキュームで吸引し室内への飛散を防ぎます。

また、処置前にイソジン液でのガラガラ嗽が有効です。イソジン液10倍希釈は60秒間でSARAウィルスを99.9%不活性化させると言われています。当院では、全ての患者様にガラガラ嗽をお願いしております。また皆様が日常的にイソジンやリステリンを用い含嗽することもご自身の感染対策として有効です。

もうひとつ飛沫感染に有効な対策があります。そう、皆さんご存じの「窓を開けて換気する」ことです。正確には「対角線上にある窓を開ける」と浮遊しているウィルスは速やかに室外に排出されます。ホワイト歯科は正面玄関口1か所、診療室に窓が2か所、裏口が1か所あるため風通しが非常に良い、という事に今回のコロナ流行で気が付きました(汗)。排煙窓なんてほとんど開けたことありませんでしたが、最近は全開です!

 

これはお馴染みですね。ビニールカーテン、どこに行っても設置されており、これも飛沫感染対策です診療室内に比べると受付は感染のリスクが低い場所ですが患者―受付スタッフの感染が起こらないよう設置しております。

新型コロナウィルス流行の第2波、第3波に備えてこれらの取り組みは当面継続する予定です。