医院ブログ・活動報告

唾液検査の応用

院長の遠藤です。
先日、テレビで唾液検査による癌の超早期発見という内容が放送されました。
これはがん細胞が出す「マイクロRNA」という物質が唾液中に混じるため唾液を採取するという簡便な検査です。「超早期発見」を目指しており、乳がんでは90%以上の確率で発見が可能とのことです。番組では唾液検査によってステージ0の大腸癌が見つかり簡単な手術で取り除くことの出来た患者さんが紹介されていました。
唾液を溜めるという方法は血液検査と違い注射が必要無いため患者さんに負担が少ないです、皆さん注射は嫌ですよね(^◇^;)
しかし、医科でも歯科でも検査結果を見てどう行動するかが重要だと思います。
・超初期癌が見つかり手術の必要が無い→癌細胞が増殖しないように食生活を改善する、運動の習慣をつける、禁煙する。
・初期虫歯が見つかった→フッ素を効果的に使う、キシリトールガムを噛む、正しい歯磨きをする。
どれも習慣化してしまえば簡単な方法ですが、実施するのは自分です!
ホワイト歯科では唾液検査で患者さんの虫歯リスクを調べて、将来虫歯になり易いか予測し、日常生活でどうすれば虫歯を避ける事が出来るのか、その方法をお伝えしています。「病気になる前に止める」これが最善ですね(^_−)

ポスター発表

予防の学会でポスター発表というものを行いました。

これは医院の診療への取り組みを公の場で発表し現在までの診療を見直すと共に、現状を把握し今後の患者さんへの診療を向上させるための場所です。今回の発表で予防を基盤とした診療の結果が出ているか改めて見つめ直しました。

当院患者さん皆様の「虫歯を経験している歯の本数」(DMFT歯数)と「残っている歯の本数」(残存歯数)を見直し全国の平均と比べるとほぼ平均と一緒、という結果が出ました。ホワイト歯科の目標はこの数値を全国平均よりも良くしていく事です。

しっかり治療を行い、定期的なメインテナンスに通院して頂くことにより「新たな虫歯と歯周病を防ぐ」「歯を失わない」事が可能になります。この長期メインテナンスを持続する事により、当院の患者さんは全国の他の地域よりも健康な口腔を保ち美味しく食事が出来るようになります。

ホワイト歯科に通っていると虫歯にならない、歯が残る、こんな評判が立つ日を目標に診療に邁進していこうと再確認した学会発表でした。

矯正治療のリスク

矯正治療は歯並びを治す事により見た目や噛み合わせを改善し、患者さんのその後の生活を豊かにしてくれます。さらに正常な歯並びは虫歯や歯周病になる確率を大幅に下げ、健康な生活が送れます。

しかし、矯正治療期間には大きなリスクを伴うのはご存知でしょうか?
矯正装置は複雑で清掃しずらい構造をしているため、装置が着いている期間は非常に虫歯になりやすいのです。
ホワイト歯科は患者さんの虫歯リスクを小、中、大に分類しその発症や進行を止めるプログラムを行っています。普段虫歯にならない人、一度も虫歯になったことがない人も安心しないで下さい!矯正治療中は虫歯リスクが1ランク上がると言われています。小➡︎中、中➡︎大、大➡︎極大のリスクになり非常に危険なのです。特に今まで数本虫歯治療を受けた人は虫歯の原因を潰さなければかなりの確率で矯正治療中に虫歯になります。
歯列矯正を検討している方は当院でリスク検査を行い、虫歯にならない矯正治療を受けて頂くと良いですね。

タービンの滅菌

先日新聞記事で歯を削る器具(タービン)の使い回しを指摘する記事が掲載されました。当院でも患者様より「この医院は滅菌しているんですか?」とお問い合わせ頂くことが多いです。 ご安心ください、ホワイト歯科はタービンは多数取りそろえ患者様ごとに滅菌しております。このタービンというき器具は一本10万円ほどする高価な器具なので厳密に滅菌を行うことが困難だと言われております。しかし、患者さんの安全はお金に変えられないものであり滅菌にかかる費用は歯科医院としては当然の経費だと考えております。 今後ともホワイト歯科は患者さんの口腔の健康と安全を守るために環境整備を続けて行きたいと思います。

むし歯の穴にはバイ菌がいる!

虫歯で穴が開いている所、奥歯の磨きにくい所には様々な細菌が潜んでいます。以前ご紹介したミュータンス菌が酸を出して歯に穴を開け、そこに細菌が繁殖します。その中でも特に悪さをする菌がラクトバチラス菌です。(以下、LB)

LB菌も当院での唾液検査で調べることができ、この菌が多いと虫歯になり易くなります。しかしご安心下さい、SM菌と違いLB菌は減らすことが出来るのです!単純に虫歯を治療する、プラークを減らすとLB菌は減って行きます。写真の左はLB菌が少ない方、右はLB菌が多い方の検査結果です。これも一目瞭然でリスクの高い、低いが見えますね。目で見えると自分のリスクがハッキリわかり菌を減らそう!と頑張る方が多いです。

むし歯の菌がうつる

皆さんはミュータンス菌という細菌名を聞いたことはありますか?小さいお子様がいるお母さんはご存知かもしれません。ミュータンス菌(以下SM菌)は人間のお口の中に存在し虫歯のきっかけを作ると言われています。SM菌は最初からお口の中にいるわけではありません、歯が生え始める6カ月頃から3歳くらいまでに、主に養育者(通常はお母さん)から食器や食べ物を介してうつると言われています。

しかし、親子で唾液検査を受けていただいている患者様は「我が家では食器はしっかり子供と分けています」というご家庭の方がおり、実際にお母さんのSM菌が子供に感染していないケースも多くみられます。これはお母さん、お父さんさらには祖父や祖母の協力もないとできないことであり皆様の予防に対する意識が高いことに驚かされています。将来はSM菌が少なく虫歯が稀な病気といわれる時代が来るといいですね。

↓の写真、左はSM菌が少ない人、右はSM菌が多い人です。検査結果を見ると細菌が多くリスクが高いか一目瞭然です!

チョコレートは食べちゃダメ?

歯医者さんで歯磨き指導を受けると「甘ーいチョコレートは食べちゃダメ」「三度の食事以外は食べちゃダメ」とダメダメ尽くしで嫌になった経験はありませんか?現在の歯磨き指導は、好きなものを食べるのはOK!2回位までの間食なら特に制限しません。

人間の唾液には歯を守る力、中和力があります。ミュータンス菌(以下SM菌)が酸を出して歯を溶かします、これを「脱灰」といいます。そこに唾液が来るとSM菌が出した酸を中和して溶け出したカルシウムやリン酸などを歯に戻します、これを「再石灰化」といいます。つまり我々の歯は唾液の力に守られているため容易に虫歯にならないのです。

ただし、一日に7回以上食事をするという人はさすがに危険です、「脱灰」が頻繁に起こり歯が「再石灰化」する時間がないため歯が溶け続け虫歯になってしまいます。生活スタイルにもよりますが午前1回、午後1回の間食が丁度良いのではないでしょうか。

あっ!砂糖入りのコーヒー、健康に良い野菜ジュースも1回になるのでお気を付けください。

ちなみに ↓ の食事回数は6回です。

唾液検査

周りに「自分は虫歯になった事が無いんだよね」と豪語されている知人の方はいらっしゃいませんか。歯医者さんで虫歯と言われると、「歯ブラシをサボったからかな?」「ちゃんと磨いていたのになんでだろう?」と思う方が多いですが、実は虫歯になる危険性は各個人で違うのです。

唾液検査を行うと虫歯の細菌が多い、唾液の量が少なく中和力が弱い、頻繁に間食をしている、などの危険性が複雑に絡み合って虫歯になっているのが分かります。「虫歯になった事が無い人」は逆に言えばこれらの虫歯になる要因が少ない人なのです。

そのため虫歯のリスクが違えば予防法も人それぞれ異なり、虫歯菌が多い人にはフッ素を使いながら虫歯菌を弱らせる物を使用する、唾液の量が少ない人にはミネラル元となる物を歯に塗布してもらう、などそれぞれのリスクに合った予防法が提案できます。

唾液検査は主に以下の項目について調べます。虫歯予防のすべてはここから始まります。

予防歯科

久しぶりに歯科医院へ行き検査を受けると「○○さん、こことここに虫歯がありますね、治療が必要です」と言われ治療を受ける。また久しぶりに定期検診へ行くと「○○さん、また歯の間に虫歯がありますね、削りましょう」と言われる。なんて経験はありませんか?

これは皆さんのお口や生活習慣に虫歯になる原因が隠されており、問題がある時にだけ治療をしていても生涯に渡って虫歯や歯周病を避ける事が出来ないのです。

ホワイト歯科では全ての患者様に唾液検査を受けて頂き、患者様のお口に潜んでいる虫歯や歯周病の原因を徹底的に洗い出しその根本原因から潰していきます。予防の考えで診療を進めれば患者様は今までに比べて格段に虫歯や歯周病を避ける事ができます。

当院ではご来院された全ての患者様に予防の重要性についてご説明させて頂いております。ご興味のある方はお問い合わせください。

↓の写真は唾液検査時に行う虫歯菌の培養機です、これで皆様の虫歯のリスクが分かります!